主人公福沢裕巳がひょんなことから、憧れの人である小笠原祥子さまの「妹」となることから始まる受難の物語。
お姉さまである祥子さまは、高慢・短気・我が儘・癇癪持ち・見栄っ張り・重度の男性恐怖症と容姿と能力を除けば欠点ばかりの駄目な人。その人を矯正すべく、友人の島津由乃や藤堂志摩子と協力して奮闘する裕巳だが、お姉さまのダメっぷりはちょっとやそっとでは直らない。
逆にお姉さまの欠点が美点に見えてくるまでに洗脳されてしまう裕巳。
やがて彼女はお姉さまに叱られる事に喜びを見出す駄目な人間になって行く・・・。
裏ルートは、裕巳の弟・裕麒が祥子の婚約者柏木に貞操を狙われるというもの。
あまり想像したくないなぁ。
祥子の「妹」。彼女の視点で進行している時とそうでない時では面白さが段違い。心の中のツッコミは意外にも冷めていて切れ味が鋭い。
要所でいつもオイシイところを持っていくズルイ人。裕巳の保護者。裕巳が危機に陥ると何処からともなくやってくる。祥子には恨まれてるだろうなぁ。
この作品中最高の権力を持つ人。祥子もやられっぱなし。聖の親友。この人がいなくなってから薔薇の館には緊張感が無くなったように思う。
聖の「妹」。家が寺であるにも関わらず敬虔なカトリック教徒という変な人(反動かな)。かなり思い込みが激しく夢想家なところがある。現実を見ようね。
体力のない新聞部員。最初は全くの脇役だったが巻を重ねるにつれ存在感が増し、今では蔦子を食う勢い。七三分けも意外に良いと教えてくれた人。
盗撮が趣味の写真部のエース。裕巳の友人。自分が写真に撮られるのは嫌らしい。他人の事はよく見えるが自分の事はわかってないタイプ(多分)。眼鏡万歳!!
イタリアに留学してしまった聖の信奉者。出番は少ないがそのクールな立ち居振る舞いは非常に印象に残った。この人の方がヒステリックなあの人よりも紅薔薇に相応しいかも。
愛すべき裕巳の弟。精神年齢では大きく姉を引き離している。主役を張れる器。フツウにイイ奴だが、そんな彼にも神は試練を課すらしい。ノーマルを守り抜け!!
縦ロール・・・。現代人の常識を覆す縦ロールである。「レイニーブルー」「パラソルをさして」でヒールとしての地位を揺ぎ無いものとした彼女だが、裕巳への屈折した好意が見え隠れしてくると何とも可愛く感じてきてしまう。
今後の活躍次第では大幅なランクアップが狙えるだろう逸材。
集中力の持続しない受験生。新聞部の形式的部長。真美のお姉さま。個人的に大好きな人。そのバカっぷりは笑いよりも哀れを誘う。今日もネタを探して東奔西走。
次点は加藤景。キャラ的には好きなんだが、出番が少なすぎる・・・。聖とのイタリア旅行の描写が欲しい。
追記:ヤバイ・・・。最近柏木さんがイイ奴に思えて来てしまった。作 者は明らかに彼の株を上げようとしている。「涼風さつさつ」での彼は格好良さと間抜けっぷりが上手い具合にブレンドされていてなかなか良かった。このまま ではトップ10にランクインしてしまうかも・・・。ああ、爽やか変質者だった君は何処へ!!
モルトケ著
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