銀英伝のヒロイン論争
銀英伝にはヒロインと呼べそうな人物はそれほど多くは出てこない(普通はそう)。ただ広義のヒロインに当てはまるかたがたなら幾人かいるといってもよい。
まず正統なヒロインとして、ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフとアンネローゼ・フォン・グリューネワルトをあげることができる。この二人をヒロインと見ることが出来ない人はいないであろう。あえて男女として対応させればそれぞれラインハルトとキルヒアイスということになる。二人とも美貌で頭脳明晰である。ヒルダは活動的でボーイッシュ、その上正統派な政治家としての能力を有している。アンネローゼは物静かで家庭的なしかし包容力のある女性である。そして両者とも悲劇(ついでに宇宙も)を背負うことになる。
しかし我々のヒロインとしてみた場合、残念なことにこの両者には少々可愛げが足りない。人物が大きすぎ、能力がありすぎ、また功績が大きすぎるのである。それゆえ萌えを求める漢たちには高嶺の花過ぎる。
それで、より小さなヒロインをさがすことにしよう。すると、まず賊軍のなかに幾人か見つけることが出来る。
※フレデリカ・グリーンヒル。事務のお姉さんで記憶力に優れる。家事はできない。
※カーテローゼ・フォン・クロイツェル。戦闘機乗りの女の子。憎まれ口が得意。裏切り者で浮気性の父を持つ。
※ジェシカ・エドワーズ。政治家のお姉さん。舌鋒鋭くちょっとヒステリック。
※キャゼルヌ家の娘たち。カーテローゼのライバル。茶坊主がどちらとくっつくにしてもヤンは苦労したであろう。
他に適度な女性を帝国に求めるのであれば
マリーカをあげることが出来る。皇后陛下に仕えていた少女で、のちケスラー夫人となる。愚かなテロリストの暴挙を見ても怯えたりせず、気をしっかり持って行動していた勇敢な少女である。
そして銀英伝の女性たちをあえて格付けするとどうなるか、試みてみた。
AAA:ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ
AA+:アンネローゼ・フォン・グリューネワルト
AA:ブリュンヒルト
A+:マリーカ・フォン・フォイエルバッハ
A:オルタンス・キャゼルヌ、エヴァゼリン・ミッターマイヤー
Baa:ミリアム・ローザス、ジェシカ・エドワーズ、イヴリン・ドールトン
Ba:シャルロット・フィリス、エルフリーデ・フォン・コールラウシュ、カーテローゼ・フォン・クロイツェル
B+:フレデリカ・グリーンヒル、マグダレーナ・フォン・ヴェスパトーレ
B:ドロテーア・フォン・シャフハウゼン
C:シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ
C-:ドミニク・サン・ピエール
なかなかしっくりくる表ではないだろうか。
約1名人間ではないのが混じっているが、それもご愛嬌。グリーンヒルはもうちょっと上でもよかったかな〜と思わないでもないが、ただヤンがさくっと死んでからあまりに魅力を欠くのでこんなものかと。